イスラエルの占領ビジネスをボイコット!キャンペーン

2017年4月5日、参議院議員会館にて「日本・イスラエル投資協定」に関する請願書提出記者会見を行いました。→ 動画:IWJ チャンネル6

発言:大野元裕(参議院議員)、山本太郎(参議院議員)、志葉玲(ジャーナリスト)、奈良本英佑(法政大学名誉教授)、豊田直巳(フォトジャーナリスト)、金子由佳(JVC)、杉原浩司(武器輸出反対ネットワーク:NAJAT)、役重善洋(パレスチナの平和を考える会)

請願書には中東に関わる70名の研究者・ジャーナリスト・NGO関係者らが賛同・署名をしました。以下の請願書の末尾に署名者の一覧が掲載されています。


2017年4月5日
衆議院議長 大島理森 様/参議院議長 伊達忠一 様

イスラエル入植地問題に関わる「日・イスラエル投資協定」の問題点に関する請願書

一 請願の趣旨

私たちは、中東にかかわる研究者、ジャーナリストおよびNGO関係者として、今年2月1日に署名された「投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とイスラエル国との間の協定」(以下、日・イスラエル投資協定)において、パレスチナ被占領地の問題が全く考慮されていないことについて強い懸念をもっています。

イスラエルがパレスチナ被占領地における入植地拡大によってパレスチナ人の資源を収奪し、彼らの生活および経済活動を阻害し、中東和平の可能性を掘り崩し続けていることに対し、EUや国連では様々な具体的対策を進めています。EUは、2013年、イスラエル入植地にかかわる機関・事業に対する助成等の利益供与を禁じるガイドラインを公表、さらに2015年、イスラエル入植地産製品の原産地表示を「イスラエル産」としてはならないとするガイドラインを公表しました。

昨年12月には国連安全保障理事会にて、入植地建設を国際法違反とし、入植活動の即時・完全中止を求める決議(S/RES/2334)がアメリカの拒否権を受けることなく採択されました。日本政府も賛成票を投じたこの決議は、イスラエル領と1967年以降の占領地とを区別して扱うことを要請しています。

ところが、今回の投資協定では、協定の対象となるイスラエルの領域に入植地が含まれるのかどうか、明確にされていません。そもそも日本政府は、オスロ合意以降、「二国家解決」を前提に17.7億ドルにも上る対パレスチナ援助を行うなど、中東和平プロセスに積極的にかかわりながら、パレスチナ国家独立の可能性を根底から切り崩すものである入植地建設を止めるための具体的対策を何ら取ってきませんでした。かたちばかりの入植政策批判の談話を発表し続ける一方で、入植地製品がイスラエル産として流通している状況を放置し、入植地ビジネスを規制する措置は一切取らず、国連人権理事会決議が求める、自国企業への入植地ビジネスに関するリスク周知も行なっていません。

人権・国際法の観点、また外交の一貫性という観点から、投資協定を国会承認する前に、違法な入植活動に関与する企業の利益を投資協定が促進することのないよう、必要な措置をすみやかに行うことが必要です。また、仮にパレスチナ問題が今後一国家解決の方向に向かうとしても、イスラエルのアパルトヘイト政策の中核にある入植地の存在は、パレスチナ難民の帰還禁止措置と並び、パレスチナ/イスラエルの地における公正かつ持続的な平和を築くという目的における最大の障害となることには違いはありません。

以上の観点から、次の項目について請願します。

二 請願事項

以下3点の措置が取られるまで、日・イスラエル投資協定の国会承認を行わないこと。

  1. 投資協定第1条の(g)項における「領域」の定義では、「イスラエル国については、イスラエル国の領域(領海を含む。)並びに大陸棚及び排他的経済水域であって、イスラエル国が国際法及びイスラエル国の法令に従って主権、主権的権利又は管轄権を行使するものをいう」とあります。投資協定を承認する前に、ここで言われているイスラエルの「領域」に、東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区およびガザ地区、シリア領ゴラン高原は含まれないということを明確にしてください。
  2. 2013年1月に国連人権理事会の調査団が公表した報告書(A/HRC/22/63)では「入植地から得られる企業利益の終結」が求められ、対象となる入植地ビジネスの内容が具体的に列挙され(資料添付)、現在同理事会によって入植地関連企業のデータベース作成が進められています。投資協定を承認する前に、上述したEUの事例を参考にして、こうした入植地ビジネスに日本政府や日本企業が関与することのないよう対策をとってください。
    (資料:国連人権理事会におけるイスラエル入植地ビジネスをめぐる最近の動き
  3. 2014年3月、国連人権理事会は、各国政府に対し、入植地ビジネスに伴う法的・倫理的リスクについて自国企業に周知することを要請する決議(A/HRC/RES/25/28)を採択し、すでにEUでは17か国以上がそうしたリスクについての警告を公にしています。現状のままでの投資協定の発効は、日本企業が入植地ビジネスに関与するリスクを高めるものです。投資協定を承認する前に、国連人権理事会決議に従い、経済産業省のウェブサイト等を通じてリスク周知を徹底してください。

署名

イスラエルの占領ビジネスをボイコット!キャンペーン