パレスチナの平和を考える会

入植地ビジネスを支え続けるクラシック社に引き続き抗議の声を!

~戦争犯罪企業からの切花輸入の継続を許してはいけない~

2011年9月26日、当会はじめ、299の団体・個人は、日本の切花輸入企業クラシック社が、イスラエル入植地の輸出ビジネスに携わるアグレスコ社の買収に関わっているとのイスラエルGlobes紙の報道を受け、買収の中止を求める要請文を連名でファックスにて送付しました。また、同時に行われた同内容の英文オンライン署名には、26日段階で、304筆の署名が寄せられました。

私たちの要請書(パレスチナ人の自決権を破壊する占領企業への投資に「NO」の声を!)に対し、クラシック社からは、即日、以下の回答を送られてきました。

この(Globes紙の)報道は全く誤報であり、弊社はGlobe社に記事の取り消し、ないし、訂正を強く行います。

さて、貴会の要請については下記の通り、回答します。

  1. 弊社は、Agrexcoの買収には全く関係なく、株式の取得を行う意志も、興味もありません。
  2. イスラエル入植地で生産された切花の輸入は計画もしていないし、輸入も行いません。

以上回答するとともに、貴会のURLにおける弊社情報も、削除していただけることを強く要請いたします。

(個人宛のかたちで送られてきているので、一部抜粋とさせていただきます)

当時、アグレスコ社は、欧州のボイコット運動の圧力の中で破産し、その資産整理(アグレスコのブランド名を含む)のための裁判が行われ、複数の企業が買収に名乗りを上げているという状況でした。その後、10月11日、テルアビブ地裁は、ビッケル社(Bickel Group Export and Trade Ltd.)およびオリアンSM社(Orian SM Ltd.)によるアグレスコ社の買収を決定しました。

裁判所の決定には、直接クラシック社の関与への言及はありませんでしたが、私たちは、イスラエルの各報道を検討し、また、クラシック社にも直接不明な点について問い合わせた上で、同社による買収への関与は間違いないと考えています。クラシック社は、私たちが当初指摘した、直接の資本参加や株式取得には関わっていないという主張をもって、あたかも買収への関与そのものがなかったものにしようとしていますが、同社は、少なくとも、(ビッケル社に買い取られることとなる)アグレスコ社からの切花輸入の継続を保証することによって、この買収劇に積極的に関わっているのです。

クラシック社は、600名以上による要請書への署名に示された、イスラエルの戦争犯罪への同社の加担行為に対する懸念について、正面から応える社会的責任があります。

さらに深刻な点は、クラシック社の西尾社長が、ビッケル社を通じてイスラエルからの切花輸入を継続するということを言明されているということです。

ビッケル社が扱っている切花の一部は、被占領パレスチナ西岸地区ヨルダン渓谷のロイ入植地で生産されたものです。

参考サイト:Companies trading from Ro’i settlement in the Jordan Valley

この入植地は、パレスチナ人遊牧民の村ハディディーヤの土地や水資源を奪い、また、その住民に対する日常的な暴力の源となっています。今年に入ってからも、以下のような深刻な人権侵害が報告されています。

こうした状況を踏まえ、当会は、10月31日、以下の質問書をクラシック社に送付しました。当会は、今後、クラシック社に対し「イスラエル産切花の輸入を中止すること」を要求するとともに、同社への抗議・要請行動を幅広く呼び掛けます。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

■ 抗議・要請先:株式会社クラシック(社長:西尾義彦)

Email: import@classicjapan.co.jp
Tel: 03-3264-5558
Fax: 03-3264-5246

■ 要請文案

貴社の要請に対する回答および
違法入植地ビジネスに携わるイスラエル企業との取引に関する質問書

株式会社クラシック社長 西尾義彦様

先日は、私たちの要請書に対し、返事をいただいておりながら、返信が遅れ、失礼しました。

ご存知の通り、今月11日、テルアビブ地裁は、ビッケル社(Bickel Group Export and Trade Ltd.)およびオリアンSM社(Orian SM Ltd.)によるアグレスコ社の買収を決定しました。そこでは、貴社の関与について直接の言及はありませんでしたが、この間の報道等から、貴社が、今回の買収に関与されていたこと自体は間違いないと私たちは考えています。私たちが要請書の中で取り上げたGlobes紙の記事は、「ビッケル社、オリアンSM社、日本の切花輸入会社クラシック社が、現金1610万シェケル(約3億2千万円)、さらに、今後のアグレスコ社による販売売上からの支払いを加え、合計4000万シェケル(約8億円)(での買収)を申し出ている」という、極めて具体的な記述をしています。貴社は、Globes社に記事の取り消し、ないし、訂正を強く行ったということですが、10月31日現在、Globesのウェブサイトには今も当該記事は掲載されたままです。

また、別のイスラエルの経済紙「The Marker」(オンライン版、ヘブライ語)は、9月21日付で「ビッケル社は、5年間にわたり、アグレスコ社からクラシック社が毎年購入する額の50%を支払う」と報道しています。二つのイスラエルの代表的経済紙が全く根拠のない報道をするとは考えられません。はっきりしていることは、ビッケル社が、破産したアグレスコ社の資産買収に関する今回の裁判を有利に進めるために、貴社の関与を買収条件の一つとして掲げたということです。そして、貴社が、この件についてビッケル社との間で事前に協議済みでなかったということは、社会通念上考えられないことです。

こうした状況で、私たちは、貴社が要請されているウェブサイト上の情報の削除に応じるわけにはいきません。買収への関与のあり方が、私たちが当初指摘したように、直接の資本参加や株式取得といったかたちを取ったかどうかという問題については、要請書の趣旨において極めて二次的な問題であり、この質問書をウェブ公開することで、十分に問題整理ができるものと考えます。貴社が、買収に一切関わっていないと主張し続けられるのであれば、まずは上述したイスラエル経済紙2紙の記事の訂正がなされた時点で対応を検討させていただきたいと思います。

さて、以上は、事実関係をめぐっての私たちの反論ですが、貴社の主張には、より重大な「誤魔化し」があると私たちは考えています。それは、私たちの要請書の中心的な主張である、「違法な入植地ビジネスに関わるべきではない」という点に関して、貴社の認識が一切示されていないということです。このことに関して、以下4点、質問させていただきたいと思います。

  1. 貴社は、パレスチナのヨルダン川西岸地区やシリアのゴラン高原のイスラエル入植地は、ジュネーヴ第四条約等の国際法に違反するものであると認識されていますか?
  2. 貴社は、今後もイスラエルから切花を輸入される予定ですか?
  3. 貴社は、「イスラエル入植地で生産された切花の輸入は計画もしていないし、輸入も行いません」と言われていますが、イスラエル産切花が入植地産ではないということを貴社はどのようにして確認していますか?
  4. 貴社は、取引会社が、国際法に違反する行為に関わっていることが明らかになったとき、それでもその会社との取引を継続しますか?

なお、ビッケル社とイスラエルの違法入植地および西岸地区のパレスチナ人に対する人権侵害や資源収奪との関係については、当会ホームページに近日中に参考情報を掲載しますので、ぜひご参照ください。

2011年10月31日(月)
パレスチナの平和を考える会