パレスチナの平和を考える会

(English)

当会は、「アル・ジスル-日本とパレスチナを結ぶ(略称JSR)」「パレスチナ・オリーブ」「ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉」とともに、以下の共同声明に参加・署名しました。

声明文は、オバマ大統領、駐日アメリカ大使館、駐日フランス大使館、阿倍晋三首相、岸田文雄・外相、小野寺五典・防衛相宛に送付されています。

A Statement Against the US Intervention into Syrian Civil War
(日本語訳)

声明:アメリカのシリア内戦介入に反対する

2013年9月1日

アメリカのオバマ政権は、シリア内戦に介入しようとしています。オバマ政権によれば、シリア政府軍は、8月21日の反乱軍に対する攻撃で化学兵器を使い、その結果、多くの一般市民を含む約1500人が殺されたということです。アメリカ政府は、シリア政権に対する懲罰、そしてシリア国民を残酷な抑圧者から救うために政府軍を攻撃するのだと言っています。

私たちは、この内戦にアメリカが介入することに、全面的に反対します。

第一の理由は、誰が、何のために、どのような種類の化学兵器を使ったかが、まだ分かっていないということです。本件について事実を究明するのが、国連調査団の役割であり、彼らは、最近、このような攻撃があったと言われる地域を調査しました。アメリカ政府は、なぜ、調査団の報告が出るまで待てないのでしょうか。

第二の理由は、シリア政府軍に対する、ミサイル、爆撃機、その他による攻撃は、長期化している内戦に苦しむシリアの人々を救うことにはならないということです。これは、化学兵器が使われたか否かを問わずに言えることです。

今日、国際社会は、軍事介入を正当化するアメリカの主張に、強い疑いの眼を向けています。ブッシュ・ジュニア政権がイラク戦争を始めたとき、その理由は、イラクが大量破壊兵器を溜め込んでいるということでした。現在、これが真っ赤な嘘だったことを、世界のたいがいの人々が知っています。オバマさん、あなたは、この汚い戦争を批判して大統領選挙を勝ち抜いたのではなかったのですか。少なくとも、あなたは、国連調査団の報告が公表されるまで、判断を保留すべきでしょう。

私たちは、仮にシリア政府軍が化学兵器を使ったことが明らかになったとしても、アメリカのシリア軍事介入に反対します。なぜなら、アメリカの介入は、シリアの人々を苦しみから救うことと何の関係もないからです。このような介入は、破滅的な内戦を長引かせ、さらなる苦しみを生み出すだけです。

今世紀にアメリカなどの軍事介入が行われたアフガニスタン、イラク、リビアで起きた現実を見てください。これらの中央政府が解体した後で何が起きたでしょうか。アメリカなどの軍事介入で倒壊した中東諸国の政権が、民主的でも、人道主義的でもなかったことは、よく知られています。否定できない事実です。また、私たちは、シリアの現政権が、民主主義や人道主義から程遠いことをよく知っています。しかし、アメリカや西欧諸強国の武力が、こうした中東諸国に、民主主義も平和と安定も、人々の生活改善も実現することができなかったのは厳然たる事実です。シリアへの軍事介入が行われれば、この地域にもうひとつの破綻国家をつくり出し、際限ない軍事衝突と人々の惨めな生活をもたらすでしょう。シリア不安定化の衝撃は際限ないものとなり、中東地域全体を混乱に巻き込むでしょう。それは、世界全体の平和と安全を脅かすものとなるかもしれません。

私たちは、シリア内戦で、化学兵器使用など国際人道法を犯す者は、誰であれ非難します。しかし、このことと、外部者の内戦軍事介入の是非とは、別問題です。

私たちは、連名で、アメリカなどが計画している軍事介入に断固反対します。また、日本政府に対しては、アメリカなどの軍事介入を支持したり、「理解」を示したりすることのないよう、強く求めるものです。

アル・ジスル-日本とパレスチナを結ぶ
パレスチナ・オリーブ
パレスチナの平和を考える会
ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉

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