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ガザの入植地撤収が完了
2005年8月23日(水)


ガザ市:

昨日、8月22日の月曜日に最後のユダヤ人入植者がガザから退去した。ガザ全体で最後の撤収となったのがネツァリーム入植地だった。この日の6時45分までには、ネツァリームからの最後の入植者の退去が報じられ、ガザの現代史にとって歴史的瞬間が記された。これは、ガザ地区における38年間にわたる暴力的占領と入植運動の終結を意味する。

ガザ市の住民は昨日(火曜日)、市の沿岸部上空を2、3機のアパッチヘリが飛んでいるのを見た。しかし、今回、それらはミサイルを発射するためではなく、ガザ市の南5キロに位置するネツァリーム入植地における撤退プロセスを視察するためのものである。

地元メディアが伝えるところによれば、現在、入植者の家屋を取り壊しが始まろうとしており、その作業は今後2週間半続くことになる。その後、軍の撤収が9月末までに行われると推測されている。しかし、メディアでは、実際の軍の撤収は予想以上に早く開始されるだろうと報じられている。

撤退プロセス自体は、これまで考えられていたよりもずっと簡単でスムーズにいくことが分かった。この二週間、パレスチナ側では、武装グループによる停戦が保たれた。加えて、大衆と地域のリーダーが入植地の撤収を見守る中、ガザ内部の政情も平穏が保たれている。どの抵抗グループも撤退プロセスの障害とみられることを望んでいない。市民感情は、撤退プロセスが順調に進み、全入植地の撤退が見届けられることを強く望んでいる。いかなるセクトも、どんな武装グループも、こうした空気にあえて抗おうとはしない。

イスラエル側では、警察のスポークスマンが、撤退プロセスは、この数ヶ月間、警察部隊が受けてきた訓練と比べても、かなり楽に進んでいる、と報道陣に語った。

実際には、ガザを南北に分断している最大の検問所、アブホーリー検問所を通るのに、住民達は今もひどい困難に直面している。最近では、夜 ― 晩10時から朝の5時まで ― しか通行が許可されない。昼間はいかなるパレスチナ人に対しても道路は完全に封鎖されている。このことによって多くの地元住民が被害を被っている。しかし、入植地が撤去されようとしていることを知っているため、この基幹道路が再開するまでの間、人々はなんとかこの状況を耐えようとしている。

アブ・マーゼン(アッバス大統領)は、すでに本当の闘いが始まっている、と宣言した。「我々は、祖国を建設し、人々の生活を改善するという重要な闘争に直面している。」と自治政府大統領は語った。

多くのパレスチナ自治政府高官は、ガザ撤退後に残るであろういくつかの深刻かつ重要な課題について高い関心を寄せている。最大の懸念は、出入国管理、特にエジプト国境におけるそれをどうするか、である。パレスチナの政治家や一般市民は概して人や物の移動の自由を管理する国境においてイスラエルがかかわりを持つことを望んでいない。最近、第三者がエジプトとの国境の管理に関わることをパレスチナ側が要望しているとの報道もあった。[この場合、]EUがラファの国境管理に参加する可能性が最も高いだろう。今のところ、このことについて何の確証も得られてはいない。

また、ガザ・西岸間の自由往来の問題もパレスチナ人にとって決定的に重要なことである。人びとがガザと西岸の間を行き来できるための何らかの調整に向けて、パレスチナとイスラエルの当局間で交渉が今も続けられている。

一方、西岸では、約6000人のイスラエル兵と警察官が、強硬派の入植者を強制退去させるために、西岸の4つの入植地に向かって移動を始めている。今日、火曜日中にも、4つの入植地からの撤収は完了するとみられている。しかし、西岸には、その全域に約100の入植地が散在している。

今日のアルクッズ紙―パレスチナで最大の日刊紙―で、ナブルスのパレスチナ人作家ルトゥフィ・ザグルールが現在のイスラエルの撤退について次のように書いている。「ガザ撤退の背後にあるイスラエルの動機が何であれ、パレスチナ人の側から見れば、それは、闘争と多大な犠牲、そしてどれだけ時間がかかっても権利を守り抜くという決意とによるものである。そして、わずかな土地であっても解放するということは、疑いなく、その権利の一部を取り返すことである。前途多難ではあるが、残りの権利もいずれ取り返されるであろう。それまでの道程は険しく、花に彩られているわけでは決してない。」

B.サーメド、05年8月23日

→英語原文




ガザ市内に掲げられた横断幕「占領の手による破壊に対して、私達は再建の手となろう」。
8月20日


ガザ市の海岸。
8月18日


ガザのブドウ。


「2006年1月25日(パレスチナ評議会選挙の日)へ、ようこそ。」
アル・クッズ紙(Al-Quds)、8月22日


ガザ市に隣接するシャティ難民キャンプの路地に立つパレスチナ難民の少年。
8月18日


ガザの海岸から見た日没時の海。この日、ガザから最後のユダヤ人入植者が退去。
8月22日 午後6時45分


ユダヤ人入植者のガザ撤退を祝い、ガザ市のアンサール広場に掲げられたパレスチナの旗。
8月19日日


「ガザが待っている」
アル=アヤム紙、8月22日





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